Tire a Part
『私家版』とは営利を目的とせず、少数部数発行して
狭い範囲に配布する書籍のことを指す、とても個人的な物である。
これを利用し、かつての恋人を自殺に追いやった男へ復讐をしていく様子が淡々と描かれる。
1996年/フランス映画/カラー作品/1時間24分

映画を見た人物: K

私家版
監督:ベルナール・ラップ
出演:テレンス・スタンプ/ダニエル・メズギッシュ
マリア・デ・メデイルシュ/ジャン=クロード・ドレフュス

感想
「怖い映画だと思いました.観ていてぞくぞくします.
始めから目的はあるんです.誰を落とし入れるか.
その手段が淡々と語られている映画.謎を解き明かすのではなく謎を作る映画.
主演のテレンス・スタンプという俳優さんにどんどん感情移入してしまいます.
彼は感情を顔に出さず一つ一つ確実に目的へ近づきます・・・.
映画が終わってにんまりしてからふと思い出します.
これは殺人なんだって.でもほくそ笑んでしまう.

物足りない部分はあります.
映画の中盤でどのように復讐に使う『私家版』を作っていくのか、
という部分があっという間でいとも簡単に出来上がってしまった感があります.
もちろん簡単なはずはないのですが.

しかし俳優陣達がずば抜けていいです!
テレンス・スタンプはあの『プリシラ』に出演していた彼女(?)です.
歩き方がとても上品な紳士です.
ダニエル・メズギッシュは映画を観ているだれもが殺意を
抱きかねない(つまりとてもいやなやつ)いい味出してるし,
マリア・デ・メデイルシュは『私が愛した男と女』でアナイス・ニンを演じ,
『パルプ・フィクション』ではブルース・ウィリスのちょっとたらない
彼女を演じた私の大好きな女優だし,
(『ジューン&ジェーン 私の愛した男と女』-で
  原作の「アナイス・ニンの日記」のアナイスを演じたのが彼女。
  この映画はユマ・サーマンも出演。大好きな映画です。)
ジャン=クロード・ドレフュスは『デリカテッセン』の親爺です.
それぞれの俳優達が絡み合ってとてもいい仕上がりです.
あとから沸き上がってきます.静かな復讐の喜びが・・・.
だからやっぱりこわい映画なんです.いろんな意味でね

この映画のチラシの手触り、とても好きです(パンフレットではなく).
紙の質感ってなにか訴えるものがありますよね.」

1997.1.17

映画を観た人たちの紹介  

K・・・23歳の女の子.この手の映画は大好き.ついでに恵比寿ガーデンシネマも好き

T・・・23歳の男の子.2月にカンヌへ行くらしい.

G・・・22歳のゲイボーイ.音信不通気味.

S・・・マリア・デ・メデイルシュに似ている23歳の女の子.

H・・・23歳の看護婦.受験中なので気が立っている.

M・・・23歳の女臨床検査技師.スクリーム2は観たくないらしい